2010年の初代iPad登場から、Appleはこれまでに「無印」「mini」「Air」「Pro」という複数ラインを展開し、性能や用途に応じて進化を続けてきました。ここでは、各シリーズの発売日と特徴をテーブルで整理しつつ、進化の流れを振り返ります。
iPad(無印)シリーズ
モデル |
発売日 |
発売時価格(米国) |
日本発売価格(参考) |
iPad(初代) |
2010年4月3日(米) / 5月28日(日) |
$499〜 |
約48,800円〜 |
iPad 2 |
2011年3月11日(米) / 3月25日(日) |
$499〜 |
約44,800円〜 |
iPad(第3世代) |
2012年3月16日 |
$499〜 |
約42,800円〜 |
iPad(第4世代) |
2012年11月2日 |
$499〜 |
約42,800円〜 |
iPad(第5世代) |
2017年3月24日 |
$329〜 |
約37,800円〜 |
iPad(第6世代) |
2018年3月27日 |
$329〜 |
約37,800円〜 |
iPad(第7世代) |
2019年9月25日 |
$329〜 |
約34,800円〜 |
iPad(第8世代) |
2020年9月18日 |
$329〜 |
約34,800円〜 |
iPad(第9世代) |
2021年9月24日 |
$329〜 |
約39,800円〜 |
iPad(第10世代) |
2022年10月26日 |
$449〜 |
約68,800円〜 |
初代 iPad(2010年)
2010年に登場した初代iPadは、9.7インチの大画面とタッチ操作を前面に押し出し、「スマートフォンとPCの中間」という新しいカテゴリーを生み出しました。Webブラウジングや読書、動画視聴に最適化された体験は当時画期的で、タブレット市場を一気に開拓しました。
iPad 2(2011年)
薄型・軽量化を実現したiPad 2は、前後カメラを搭載しFaceTime通話が可能になったモデルです。iOSの進化とともにアプリ活用が広がり、教育やビジネス用途への普及が進みました。発売と同時に大きな人気を博し、iPadの存在感を不動のものにしました。
iPad 第3世代(2012年)
Retinaディスプレイを初搭載し、解像度が飛躍的に向上しました。写真や文字が非常に鮮明になり、読書や動画視聴の快適さが増しました。一方で高性能化により重量増や発熱が指摘されるなど、性能進化の転換点とも言える世代です。
iPad 第4世代(2012年後期)
第3世代からわずか半年で登場した異例のモデル。Lightning端子を初めて採用し、今後のApple製品の接続規格を統一する布石となりました。内部性能も強化され、長期的に安定して利用できるモデルとなりました。
iPad 第5〜10世代(2017〜2022年)
一度シリーズが途切れた後、2017年の第5世代から無印iPadが復活。第6世代以降はApple Pencilに対応し、教育市場での導入が進みました。第7世代では画面が10.2インチへ拡大、第10世代ではUSB-C端子やベゼルレス風デザインを採用するなど、最新技術を順次取り入れつつ「手頃に買えるiPad」として進化を続けています。
iPad mini シリーズ
モデル |
発売日 |
発売時価格(米国) |
日本発売価格(参考) |
iPad mini(初代) |
2012年11月2日 |
$329〜 |
約28,800円〜 |
iPad mini 2 |
2013年11月12日 |
$399〜 |
約41,900円〜 |
iPad mini 3 |
2014年10月22日 |
$399〜 |
約42,800円〜 |
iPad mini 4 |
2015年9月9日 |
$399〜 |
約42,800円〜 |
iPad mini(第5世代) |
2019年3月18日 |
$399〜 |
約45,800円〜 |
iPad mini(第6世代) |
2021年9月24日 |
$499〜 |
約59,800円〜 |
iPad mini 初代(2012年)
7.9インチの小型ディスプレイを採用し、片手で持ちやすいコンパクトなiPadとして登場。性能は当時の無印iPadと同等で、携帯性を重視するユーザーから支持されました。スマホとノートPCの中間として、読書や持ち運びに適したモデルでした。
iPad mini 2〜4(2013〜2015年)
第2世代でRetinaディスプレイを搭載し、視認性が大幅に向上。第3世代ではTouch ID、第4世代では薄型化と性能アップを実現しました。小型モデルながらも性能面で妥協が少なく、サブ端末としても評価されました。
iPad mini 第5世代(2019年)
久々に登場した第5世代はA12チップを搭載し、Apple Pencil(第1世代)に対応。携帯性とパフォーマンスを兼ね備えた完成度の高い小型モデルとして人気を博しました。
iPad mini 第6世代(2021年)
USB-C端子を採用し、ホームボタンを廃止したオールスクリーンデザインへ刷新。性能も向上し、上位モデルに迫る実力を持つコンパクトハイエンド機として生まれ変わりました。
iPad Air シリーズ
モデル |
発売日 |
発売時価格(米国) |
日本発売価格(参考) |
iPad Air(初代) |
2013年11月1日 |
$499〜 |
約51,800円〜 |
iPad Air 2 |
2014年10月22日 |
$499〜 |
約53,800円〜 |
iPad Air(第3世代) |
2019年3月18日 |
$499〜 |
約54,800円〜 |
iPad Air(第4世代) |
2020年10月23日 |
$599〜 |
約62,800円〜 |
iPad Air(第5世代) |
2022年3月18日 |
$599〜 |
約74,800円〜 |
iPad Air 初代(2013年)
Airという名前の通り薄さと軽さを重視した設計で、従来のiPadに比べて大幅にスリム化。持ち運びやすさが向上し、「軽いけれど高性能」というポジションを築きました。
iPad Air 2(2014年)
さらに薄型化され、Touch IDを搭載。処理性能も高まり、当時は「最も完成度の高いiPad」と評価されました。薄さ6.1mmは今でも驚異的な水準です。
iPad Air 第3世代(2019年)
10.5インチディスプレイを搭載し、性能とサイズ感のバランスを重視したモデル。Apple PencilやSmart Keyboardにも対応し、クリエイティブ用途にも適しました。
iPad Air 第4世代(2020年)
デザインがiPad Proに近づき、USB-C端子を採用。ベゼルレスディスプレイと豊富なカラーバリエーションで人気を集めました。
iPad Air 第5世代(2022年)
M1チップを搭載し、ノートPCに迫る性能を実現。軽量かつ高性能な万能機として、学生からプロ用途まで幅広いニーズに応えます。
iPad Pro シリーズ
モデル |
発売日 |
発売時価格(米国) |
日本発売価格(参考) |
iPad Pro(12.9インチ 第1世代) |
2015年11月11日 |
$799〜 |
約94,800円〜 |
iPad Pro(9.7インチ) |
2016年3月31日 |
$599〜 |
約72,800円〜 |
iPad Pro(第2世代 10.5インチ) |
2017年6月13日 |
$649〜 |
約69,800円〜 |
iPad Pro(第3世代 11インチ) |
2018年11月7日 |
$799〜 |
約89,800円〜 |
iPad Pro(第3世代 12.9インチ) |
2018年11月7日 |
$999〜 |
約111,800円〜 |
iPad Pro(第4世代) |
2020年3月25日 |
$799〜 |
約84,800円〜 |
iPad Pro(第5世代 11インチ) |
2021年5月21日 |
$799〜 |
約94,800円〜 |
iPad Pro(第5世代 12.9インチ) |
2021年5月21日 |
$1099〜 |
約129,800円〜 |
iPad Pro(第6世代 11インチ) |
2022年10月26日 |
$799〜 |
約124,800円〜 |
iPad Pro(第6世代 12.9インチ) |
2022年10月26日 |
$1099〜 |
約172,800円〜 |
iPad Pro 初代(12.9インチ、2015年)
大画面12.9インチディスプレイを採用し、Apple PencilとSmart Keyboardに対応した初のモデル。クリエイターやビジネス用途を狙った「プロ仕様のiPad」として登場しました。ハイエンドモデルであるので、もちろんプロでなくても利用することはできます。
iPad Pro 9.7インチ(2016年)
12.9インチの弟分として登場。小型ながらProの性能を備え、より幅広い層に利用されることを期待して販売されました。
iPad Pro 第2世代(2017年)
10.5インチモデルを追加し、ProMotion(120Hzリフレッシュレート)を搭載。滑らかな操作感とApple Pencilの描き心地向上が大きな進化点でした。これによって、クリエイターのニーズに応えることに繋げます。
iPad Pro 第3世代(2018年)
デザインが刷新され、ホームボタンが廃止。Face IDとUSB-C端子を採用し、ノートPCのような拡張性を手に入れました。Macbookとどちらが良いか悩む方も出てきました。また、iPad Proのみでクリエイティブワークが可能になったので、これ1台を持ち運ぶデザイナーも出てきました。
iPad Pro 第4世代(2020年)
LiDARスキャナを搭載し、AR機能を強化。クリエイティブ用途に加えて新しい分野の活用が見込まれました。
iPad Pro 第5世代(2021年)
M1チップを搭載し、パフォーマンスが飛躍的に向上。ノートPCに匹敵する処理能力を持つモデルとして注目されました。
iPad Pro 第6世代(2022年)
M2チップを採用し、Apple Pencilのホバリング機能に対応。精密な作業やイラスト制作の効率が高まり、iPad Proの完成度をさらに高めました。
まとめ
iPadの歴史は「無印=スタンダード」「mini=小型」「Air=軽量高性能」「Pro=最高性能」という4ラインで構成されてきました。教育からクリエイティブ、ビジネスまで幅広いニーズに対応し、iPadはタブレット市場の代名詞的存在として進化を続けています。