Apple製品、とくにiPadやiPhoneは毎年秋に新モデルが発表されるのが通例です。しかし、時には「その年に新モデルが発表されなかった」というケースもあります。
たとえばiPadシリーズでは、ある年にAirやminiといったモデルのアップデートがなく、翌年まで現行モデルが据え置きになることがあります。
こうした「新品ラインナップがなかった翌年」は、一見すると買い控えをしたくなるタイミングに思えるかもしれません。しかし実は、このタイミングは「前モデルをお得に購入できるチャンス」となることが多いのです。
ただし、それが「誰にとっても買い時」とは限らない点も重要です。本記事では、この特殊なタイミングでの購入判断について、価格・性能・サポートなどの観点からわかりやすく解説します。
新品ラインナップがなかった翌年が「買い時」になる理由
1. 価格が下がる傾向がある
Appleでは、新製品が発表されると同時に旧モデルを値下げしたり、整備済み製品(Apple Certified Refurbished)として販売することが多くあります。
たとえば、iPadの1世代前モデルが新モデル登場後に1〜2万円以上安くなるケースも珍しくありません。新品在庫が残っていれば正規価格からの値引きが期待でき、中古・整備済み品も市場で値下がりします。
つまり、翌年は「性能は十分、価格はお得」な前モデルを狙える絶好のタイミングになりやすいのです。
2. 選択肢が広がる
新モデルと前モデルが併売される期間は、スペックや価格帯のバリエーションが最も豊富になります。
たとえば、「最新機能までは必要ないけれど、ある程度の性能が欲しい」というユーザーは、最新モデルではなく前モデルを選ぶことでコストパフォーマンスを最大化できます。
また、ストレージ容量やカラーなどの選択肢も、在庫が潤沢なタイミングであれば柔軟に選べるメリットがあります。
翌年が「必ずしも買い時」とは限らない理由
1. 最新技術が搭載されていない
当然ながら、前モデルは最新モデルと比べて処理性能や機能面で劣る部分があります。
たとえばM2チップ搭載のiPad Proが登場した際、前世代M1モデルとの性能差は小さいように見えて、実際には動画編集やAI処理など特定の作業では差が出ます。
もし「最先端の機能を使いたい」「長期間使い続けたい」という場合は、前モデルよりも最新モデルを選ぶ方が満足度が高くなる可能性があります。
2. サポート・OSアップデート期間が短くなる
Appleはおおよそ発売から5〜6年程度でOSサポートを終了します。前モデルを購入すると、そのサポート終了までの期間がすでに1年短くなっているということになります。
つまり、「長く使いたい」人にとっては、前モデル購入は結果的に寿命の短い端末を買うリスクにもなるのです。
「買い時」を判断するための3つのポイント
1. 予算と性能のバランスを見極める
前モデルが大幅に値下げされ、自分の使用用途(動画視聴・ブラウジング・文書作成など)に十分な性能を持っているのであれば、非常に良い買い時です。
反対に、少しの価格差で最新モデルが買える場合は、長期的に見て最新モデルを選んだ方が結果的にお得なこともあります。
2. Apple整備済み製品を活用する
Appleの整備済み製品は、新品同様の1年保証付きで、最大15%オフという価格設定が魅力です。
新品と比べても実用面でほとんど差がないため、コスパを重視するなら非常に有力な選択肢です。特に新品ラインナップが据え置きの翌年は、整備済み品のラインナップも増える傾向があります。
3. 現行モデルの販売終了・新モデル発表直前を狙う
Apple製品は新モデルの発表直前・直後に値下げや在庫処分が行われることがあります。
過去の例では、発表イベント(例:9月)から数週間の間に旧モデルが量販店や公式サイトで大幅値引きされるケースが見られました。
この時期を見極めることで、最もお得な価格で購入できる可能性が高まります。
目的を明確にすれば「前モデル購入」は非常に賢い選択
新品ラインナップがなかった翌年は、「最新モデルを待つべきか、それとも前モデルを買うべきか」で迷う人が多いタイミングです。
重要なのは、「なぜそのモデルを買うのか」という目的を明確にすることです。
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✔ 最新技術・長期利用が目的 → 新モデルが登場するまで待つ、または最新モデルを選ぶ
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✔ コスパ重視・一般的な用途 → 値下がりした前モデルや整備済み品を狙う
Apple製品は基本性能が高く、1世代前でも数年間は快適に使えることが多いです。価格の下がった前モデルをうまく活用することで、賢く買い物をすることができます。